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2011.05/10(Tue)

RR夢1

じめじめているのはぽぽふです。
わたしだけでなく
日本中がそこそこじめってるはずです。

前記事で予告したように
RedRauenウォルター夢でもうpします

だらだらと怠惰なものですが
おkなのみ、どうぞ










―目の前の紅―







彼は、たまにわたしの前に姿を現す。


ふと、思い出したような、それくらいの頻度で
わたしのところに戻ってくるのだ。


まるで、餌をつつきにきた闇のように、
そんな忌み嫌われた存在はやってくる。


飛びっきりの笑顔を携えて。


鴉は、帰ってきた。





仕事が終わって家に帰ってきた。

非常に疲れたからこのまま寝てしまおうか、それとも何か適当に作って食べようか

すごく迷っていたので
とりあえずソファーにひっくり返って窓から差し込む夕焼けなんかを見つめていた。


それ以外していいことと悪いことの区別がつかなかったからだ。

わたしって、淋しい女かもしれない。


しばらく動くことをやめていると、玄関で



ガゴーン



といえう変な音がした。

プラスチック製の大太鼓を鉄のバチで叩いて反響するような音だ。


わたしは割と驚いていたが、少し嬉しくもあった。


鍵穴に差し込まれた鍵が回転するイメージ。


さっきの大太鼓みたいなののガゴーンももう一度あった。


靴を脱ぎ捨てる小気味のいい音。


誰かの毒づく声。


ため息。


足音。


ガゴーン。



悩ましげにドアが開いた。

なにやら赤い人と棺桶が入ってきた。

わたしはひっくり返っただらしない姿勢のまま、


「おかえり」


と言ってみた。


棺桶は驚いていないように見えたが、

赤い人はかなり驚いてぽかんとした顔をしていた。


何か、言いたいことでもあるのだろうか?


「どうしたの?ウォルター」

親切にわたしは彼に聞いてみた。


ウォルターは眉間に皺をよせて何やら言葉を探しているようだ。

しかしどうにも自分の気持ちを表現できるうまい言葉は見つからなかったらしい。


「この家、久しぶりだな」


と、何かを誤魔化すように呟いた。

それからわたしを睨み付け、


「女がその体勢でひっくり返ってるのを見るのは初めてだ」


と言った。

ソファーで自堕落にひっくり返るのが
そんなに悪いことだろうか。


勝手に盗んでいった合鍵で、好きなときにだけ帰ってくるウォルターの方が
一段も二段も悪いんじゃないのか。


「それは失礼」


いろいろ思うことはあったけど
わたしは丁寧に座り直した。


即座にその横に腰を下ろすォルター。

棺桶が放置される微妙な音が鳴り響く。

棺桶を持って歩くことがブームなのかと初めは思っていたけど、

どうもこういう『オフ』な状態のウォルターは、

自分の持って歩くべき荷物の事なんかどうでもいいらしい。

十字を信仰している割には結構いろんなところにぶつけているようだし。

それは単にわたしの家が狭いだけなのかもしれないけど。


黙りこむわたしが気に入らなかったらしい。

ぐいっ

と肩を組まれてしまった。

「何?
俺についてそんなに悩むことがあったか?」


顔がこんなに近いというのにウォルターはのんきに話しかけてくる。


「別にウォルターについて考えてはいないよ
ただウォルターの棺桶趣味悪いって思っただけ」


密接した身体が若干強張るのを悟られないよう
下を向いた。


「なんだよそれ…
ちょっと、ひどいじゃん」

十字ばかにすんじゃね!

とか怒られるのを狙っていたわたしはウォルターのその反応に驚いた。


もしかしたら、ウォルターも仕事で疲れているのかもしれない。

やけに人を傷つけたくなったり、
必要以上に落ち込んだり、社会にはそうさせる作用がある。

ウォルターがそれに悩んでいるとは到底思えないけど。


わたしはおそるおそる


「つれないなぁ…?」


と、聞いてみた。


「うん。本当つれないなぁ
お前ってやつはさ、
もうちょい、俺の気持ちも組んでやってくれよ
さみしーんだよ、俺」


子供かよ!!


突っ込みたくなったが、
話が無駄にこじれるのを恐れたので

わたしはいわゆる『おもてなし』というものをすることにした。


「じゃあそのさみしい男のために
なんか持ってくるから、手とか身体とかをどけて」


「………?

無理だな」


駄目でも嫌でもなく、
無理らしい。
わたしはウォルターの頭は病んでいるとみなした。

無理矢理じたばたして脱走を諮る。

おまっ、そんな暴れっと釘打つぞ!

とか言われたけど無視してキッチンに滑り込んだ。





おもてなし、と言っても何をすればいいのかわからなかった。


そもそも、わたしは友達が多い方ではなかったので

来客用のお菓子とか、そういう気のきいたものは買い置きしていない。


よく考えてみれば悪いのはアポなしで現れたウォルターの方なので、

あまり自分を問い詰めないようにしよう。


仕方なくウォルターには
レトルトのコーンポタージュを出した。


「冷めないうちに食べた方がいいかも」


ウォルターはおもむろにコーンポタージュをみて、わたしをみて、またコーンポタージュをみた。


こわい。


「食べてよ」


なんでこいつふさぎこんでいるんだ?

と思いながらスプーンで適量を救い
それを見越して『あーん』をしているウォルターの口に突っ込んだ。

ちょっと熱かったかな…

と思い直すわたしからスプーンをかっさらい、
ウォルターはごくごくとそれを飲み始めた。

なんか、熱さに関しては大人らしい。

子供っぽかったり、大人なとこもあったり、

本当この男は読めない。

だけど嫌いになれない。

基本的いいやつだと思う

いろいろ問題はあるけど。


ウォルターの十字架を型どったピアスが揺れる。

あと数十秒で終わりそうな夕焼けの名残を吸収して

きらきらと光る。

それはあまりに美しく、
あまりに残酷に見えた。

なんともよく聞く言葉じゃないか。


ふいにウォルターと目があった。


紅の前髪から覗く黄金色の双眼。

わたしはその瞳を見るたび無性に悲しくなる。

理由はよくわからないけど、そうなる。


「しょうがねぇなぁ」


ウォルターは言う。

これも理由がよくわからない。


彼はいつの間にか最後の一口分になったコーンポタージュをスプーンですくった。


「開けろ、口」


なぜ倒置法を使うのかもわからない。
ただ、これはさっきのわたしのお返しだろう。


わたしは一瞬躊躇して口を開いた。

スプーンが近づいてくるなぁと思った。

しかしそれは予想外にウォルターが自分で食べてしまった。


むかついた。


罵声を浴びせようと息を吸う。


瞬間、ウォルターの舌が自分の舌を捕らえた。

甘くて、少し辛い、それでも死ぬほど甘いスープが、舌づたいに流れ込んでくる。

自然に身体が熱くなったように思えた。

流れてくるものを懸命に飲み込む。

ウォルターは意味がわからないことに、その作業に無駄に時間をかけた。


息が、苦しい。


もう口移しする材料はないだろう
とたかをくくっていた矢先に

歯列を舌でなぞられた。

そのまま無理矢理舌を絡めてくる。

コーンポタージュの味しかしない。


うー…


ってか息!! 息!!


意識が朦朧としたので
ウォルターの魔の手を振り切った。

ウォルターは
ちぇ~
とかぼやいた。

そして

「ごちそうさまでした」

と手を合わせた。

一応の礼儀は心得ているらしい。


感心した直後に彼は寝っ転がった。

わたしの膝の上に。


「何で乗っかってくるの」


太ももの上で何かが動くとすごくくすぐったいんだよとわたしは抗議する。


「いーじゃん膝枕
俺こうやって人を下敷きにするの好きなんだけど」


そんな性癖知らないよ…

わたしは半ば呆れて、ウォルターの右耳を見ていた。

ピアスが、妙に気になる。

それがわたしの性癖なのかもしれない。


よくわからないけど、わたしはこの耳が大好きなようだ。

噛みついて咀嚼したいくらいに愛している。

そして、

多分、

膝の上にいる男の事も、

それくらい好きだと

わたしっていう奴は
思っているんだろう。


それで、お互いが密着しているこの時間も
悪くないと

幸せそうな顏をしているんだろう。

なんでウォルターがわたしのところに帰ってきてくれるのか、

なんでわたしは盗まれた合鍵を取り返さないのか、

理屈では少しわかった気がする。

それなのに、どうして気がおさまらないのか、
自分でもよく理解できない。

けれど自分でも理解できないことなんて、
わたしの周辺にはいくらでもある。

無数にある。

そっちの方が多い。

それが普通なんだ。

例えば、わたし自身だって、
わたしにはよくわからないものでできている。

それと同じで、
おそらく、なぜ彼を許容できるのか
わかったってしょうがない気がする。





夕闇は完全に黒へと変わっていた。

そういえば、電気もつけずに
わたしたちは静止している。

別につける必要はないと思うのだが、
なんだか明かりがほしい気がした。

しかしスイッチをつけようにも
今は膝をウォルターが占領している状態なので
動けない。


そういえば本当に今更なのだが、本日のウォルターは全体的に見て、赤い。

髪はいつもどおりの赤さではあるが、

服装が赤い。

ウォルターの所属する「政府」とかいう会社の制服だと思う。
普段は棺桶の中に閉まっているらしい。


「ウォルター、室内なんだし、コートくらい脱いだら」


わたしはウォルターが寝ないように身体を揺さぶってみた。


「……… !? …
何を脱げと…?

……………服か?
別にいいけど」


お前も脱げよという言葉を制止しつつ

今の反応だと、やっぱりこの男は眠いんじゃないかと認識した。


膝枕。


そんなきつい体勢で寝られると非常に困る。

足が痛くてしょうがないだろう。

文句を言ったらどいてくれる人柄だろうか。


「ウォルター…
重いよ」


「よく言われる」


「重たいんだよ」


「いつも言われる」


「重いからどいて」


「常に言われてる」


「だから重い
どいてってば」


「俺イコール重いの固定観念の裏付けをとるようなことを言わないでもらいたい」


「…………………」


なんなんだこいつ。


いつも重い、なんて。


誰に乗っかっているんだよ。


「人の上に乗るのが好き」


「んー…
まあ、嫌いじゃないな」


好きと答えられても困る、とわたしは言った。

困ればいい、とウォルターは鼻で笑った。


「お前の膝枕好き」


好かれてしまった。
とても困る気分だ。


そんなこと知らんぞと言わんばかりに
ウォルターは盛大なあくびをした。


「このまま寝る気がある」


一応聞いておいた。

膝と相談して この状態は考え物だったが
ウォルターがいない状態よりは、気分的によかった。
わたしの膝は、多分ウォルターに踏んでもらいたいとか考えている立場にいると思われる。


「よーくよーく考えた上でどうしても仕方なくやむなく
膝からどく必要があるなら俺はここで寝る計画を練り直す心意気だ」


ウォルターは寝返りをうった。

膝が爆笑している。
くすぐったいみたいだ。


「どいてくれる方針で」


わたしは即答した。

ひざを甘やかしてはいけない。


むくり、とウォルターは起き上がった。

とても不服そうな顔をしている。


「つれないなぁ」


いつもどおりに彼はぼやいた。


「せっかく仕事軽くサボってここまで来てやったのになー」


「サボるなよ
仕事に行きなよ…」


「だからお前はつれないんだって!
絡み付いてくる忙しさの合間を潜り抜け
満身創痍になってまでお前に会いに来てやってんだよ
ちょっとは俺をいたわれ」

かっこいいこと言ってるようでただ単に仕事がなかなか終わらないだけじゃないか?


そんな風に思った。


「………なんで?」


会いに来るの?

根本的な疑問が解決できていないわたしは不意にそれが言葉に出てしまった。
その原因はみつからない。
原因がみつからないところが原因なのだ。


「なんでって…」


ウォルターは頭をかく。


「そこはさ、
笑顔でありがとうとか言っとくべきだ...
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